子どもと外食をすると、顔じゅうがとんでもないことになっている。そんな経験、ありませんか?
息子が小さかったころ、慣れないチョコレートフォンデュをお店で食べたことがあります。チョコレートで、泥棒のような口ひげができた息子。その姿は、今もスマホの待ち受けにときどき出てきて、見るたびにほっこりします。
その日の夜に読んだのが、『そりぬすみ大さくせん』という絵本です。泥棒たちがロケットでサンタクロースをさらってしまうお話ですが、よりによって、物語の舞台はクリスマスイブ。鈴の音に気づいた世界中の子どもたちに、さらわれる瞬間を見られてしまいます。そこからは、泥棒たちの大ピンチ。どこへ逃げても、また子どもたち。追いかけられて、追いかけられて、親子で大笑いしました。
口ひげの泥棒と、追いかけられる泥棒。同じ日にそろった、おかしな偶然です。笑いながら読んだ夜は、あとになっても思い出す気がします。みなさんの家では、どんな絵本で笑いますか?
2歳と3歳の子に贈るクリスマス絵本は、出版社の対象年齢が「1さいから」「2さいから」「3さいから」とそろわず、どれを選べばよいか迷いやすいものです。この記事では、出版社が示す対象年齢が1歳から3歳ごろの絵本を中心に、しかけ、笑い、寝る前の3つの場面で、おすすめの13冊を選びました。人気ランキングの順位ではなく、出版社のサイトで確かめた情報をもとにした選書で、季節の楽しみとして親子で読みやすい作品を集めています。サンタさんを待つクリスマスのよるに、楽しく読める一冊が見つかりますように。
迷ったらこの3冊
どれを選ぶか迷ったときは、まずこの3冊から。
- 読んであげるなら2才から
- 11×12cm
- 『クリスマスのふしぎなはこ』:クリスマスの朝に見つけた小さな箱の中に、サンタさんが見える絵本。出版社の表記は2才から。
- 『サンタクロースとれいちゃん』:11×12cmの小さな絵本。605円で、クリスマス前の夜に読みやすい一冊です。
- 『ぐりとぐらのおきゃくさま』:雪の足あとと赤いコートから始まる、ぐりとぐらのクリスマス絵本。
クリスマス絵本 2歳・3歳の早見表
| 書名 | 出版社の対象年齢 | 向く場面 | しかけ |
|---|---|---|---|
| クリスマスのふしぎなはこ | 2才から | しかけで遊ぶ | あり |
| メリークリスマス、ペネロペ! | 0~2才/3、4才 | しかけで遊ぶ | 大型しかけ |
| バスでおでかけ | 2、3歳から | しかけで遊ぶ | 終盤にあり |
| ピヨピヨ メリークリスマス | 2さいから | はじめてのクリスマス | ― |
| クリスマスのおかいもの | 読み聞かせ3歳ごろから | はじめてのクリスマス | ― |
| わすれんぼうのサンタクロース | 2・3歳〜ほか(4区分) | くすっと笑う | ― |
| ふざけんぼうのサンタクロース | 3・4歳〜ほか | くすっと笑う | あり |
| うらがえしサンタ | 3さいから | くすっと笑う | ― |
| サンタがふたり? | 読み聞かせ3歳から | くすっと笑う | ― |
| サンタクロースとれいちゃん | 読んであげるなら3才から | サンタを待つ夜に | ― |
| 100こめのクリスマス・ケーキ/サンタさんのいちにち | 読んであげるなら3才から | サンタを待つ夜に | ― |
| ぐりとぐらのおきゃくさま | 読んであげるなら3才から | サンタを待つ夜に | ― |
※年齢は各出版社の表記です。実際の目安はお子さんによって変わります。
★は編集部の目安です(5段階)。言葉で書く項目もあります。
しかけで遊ぶ、おすすめのクリスマス絵本
2歳のお子さんは、めくる、のぞく、動かすといった手の動きが楽しい時期です。しかけのある絵本は、読み聞かせの時間をいっしょに遊ぶ時間に変えてくれます。ページいっぱいに広がる絵を、見て、動かして、楽しく読める絵本を集めました。
『クリスマスのふしぎなはこ』|長谷川摂子 文/斉藤俊行 絵
- 読んであげるなら2才から
福音館書店|2008年|ISBN 9784834023800|読んであげるなら2才から|22×21cm・24ページ・1,100円
あたたかさ ★★★★☆|しかけ=箱をのぞく
あらすじ 床下で見つけた小さな箱をのぞくと、サンタさんの様子が見えるお話です。のぞくたびに様子が変わり、語り手の男の子は何度も箱をのぞいて、サンタさんが今どこで何をしているのかを確かめます。
おすすめ 日本の家庭の暮らしが描かれ、あたたかな雰囲気があります。サンタさんが気になり始めたお子さんと読むのにぴったりです。
『メリークリスマス、ペネロペ!』|アン・グットマン 文/ゲオルグ・ハレンスレーベン 絵/ひがし かずこ 訳
- 対象年齢:0〜4歳
岩崎書店|2005年|ISBN 9784265058853|0~2才/3、4才(出版社の2区分)|10ページ・2,530円
しかけの凝り具合 ★★★★★|注意=しかけが破れることがある|価格=2,530円
あらすじ ペネロペと家族が過ごすにぎやかなクリスマスのパーティーを、ページのしかけを動かしながら追っていく大型のしかけ絵本です。
おすすめ むずかしい操作は要らず、子どもが自分で動かして遊べます。しかけが破れたり壊れたりすることがあるので、小さな子が触るときは大人がそばで見守ってあげてください。プレゼントにも選ばれやすい大きさです。
『バスでおでかけ』|間瀬なおかた
- 2・3歳から
ひさかたチャイルド|2006年|ISBN 9784893255402|2、3歳から|25×25cm・24ページ・1,320円
絵の細かさ ★★★★★|しかけ=終盤にあり
あらすじ クリスマスのころ、お父さんが家族をバスでのおでかけに誘います。行き先は伏せられたまま、動物園や遊園地の停留所を通り過ぎて、バスは冬の町を走ります。
おすすめ 絵がとても細かく、ページの隅々まで眺めたくなる一冊で、終盤にはしかけが待っています。目的地になかなか着かない、ゆっくり進むお話です。出版社の在庫は購入前にご確認ください。
はじめてのクリスマスを楽しむ、おすすめの絵本
クリスマスの飾りつけやごちそう、街のにぎわいを、絵本のストーリーの中で先に体験しておく。そんな読み方ができる、優しいイラストの2冊です。
『ピヨピヨ メリークリスマス』|工藤ノリコ
- 2歳から
佼成出版社|2007年|ISBN 9784333023028|2さいから|A4変・28ページ・1,430円
あたたかさ ★★★★☆|ケーキ作りや飾りつけの場面
あらすじ クリスマスを待ちわびるピヨピヨたちは、サンタさんが来てくれるかどうか心配でたまりません。ツリーの飾りつけやお買い物、手作りのケーキを経て、プレゼントは届くのでしょうか。
おすすめ ささやかでも温かいピヨピヨ一家の一日を描いた、「ピヨピヨ」シリーズの絵本です。
『クリスマスのおかいもの』|たしろちさと
講談社|2009年|ISBN 9784061324121|読み聞かせ3歳ごろから/ひとり読み6歳ごろから|AB判・36ページ・1,650円
街のにぎわい ★★★★☆|巻末にクリスマスの由来
あらすじ もみのきマンションに住む動物の友だちのうち3人が、クリスマスイブの商店街へ贈り物を買いに出かけます。にぎやかな街でお店を眺め、買い物を終えたら、夜は贈り物を交換し合うパーティーです。
おすすめ 巻末にはクリスマスの由来の解説も付いています。
くすっと笑える、おすすめのクリスマス絵本
サンタさんのうっかりや取り違えを笑って楽しめる4冊です。サンタさんが大好きなお子さんなら、なおさら盛り上がります。クリスマスの夜が少しにぎやかになります。
『わすれんぼうのサンタクロース』|中川ひろたか 作/中川貴雄 絵
教育画劇|2016年|ISBN 9784774620817|2・3歳〜/3・4歳〜/小学校低学年〜/小学校中学年〜(出版社が4区分を併記)|1,320円
ユーモア ★★★★☆|ルドルフの困り顔
あらすじ サンタさんは、着替えること、届けるプレゼント、行き先を書いた地図といった大事なものを、次々に忘れていきます。そばにいるトナカイのルドルフは、あきれ顔。
おすすめ うっかりの忘れ物が重なっていく展開と、ルドルフの困り顔が見どころです。
『ふざけんぼうのサンタクロース』|中川ひろたか 作/中川貴雄 絵
教育画劇|2023年|ISBN 9784774622231|3・4歳〜/小学校低学年〜(出版社表記)|1,320円
しかけ付き|シリーズ3冊目
あらすじ イブの日に、サンタクロースと相棒のトナカイ、ルドルフは、子どもたちへプレゼントを届けに出発します。ところが道の途中で、ふざけんぼうの国に立ち寄ることになります。
おすすめ 少し抜けたところのあるサンタと、頼りになるルドルフの名コンビが主役です。『わすれんぼうのサンタクロース』が1冊目、『くいしんぼう』が2冊目で、この絵本は3冊目。続けて読み比べるのも楽しみの一つです。
『うらがえしサンタ』|苅田澄子 作/高畠那生 絵
- 3歳〜
佼成出版社|2023年|ISBN 9784333029099|3さいから|A4変・33ページ・1,540円
ユーモア ★★★★☆|好み=分かれることがある
あらすじ うっかり寝過ごしたサンタクロースが、急いで服を表裏逆に着てしまい、黒い服の「うらがえしサンタ」になってしまいます。口が悪くいばった態度なのに、子どもたちには不思議と人気があるという、ちょっと変わったサンタのお話です。
おすすめ 普通のサンタクロースが出てくる絵本が好きな子には、好みが分かれるかもしれません。
『サンタがふたり?』|スズキ トモコ
- 読み聞かせ:3歳〜
- ひとり読み:5歳〜
講談社|2025年|ISBN 9784065409992|読み聞かせ3歳から/ひとり読み5歳から|AB判・32ページ・1,980円
ユーモア ★★★★☆|絵=色づかいがおしゃれ
あらすじ 舞台はクリスマスイブの前の日。街で贈り物を配るサンタさんと、ケーキ作りの真っ最中のケーキ屋のマルタさんが、思わぬ出来事のせいでお互いに見間違えられてしまいます。
おすすめ 展開は愉快で、色づかいが洗練された絵も楽しめる、2025年刊の新しい絵本です。
サンタさんを待つ夜におすすめの絵本
クリスマスの前の夜、布団の中で読みたくなる、静かであたたかい物語の3冊です。かわいい絵や優しい絵で、特別なクリスマスイブの夜の読み聞かせを楽しめます。
『サンタクロースとれいちゃん』|林明子
- 11×12cm
福音館書店|1987年|ISBN 9784834004175|読んであげるなら3才から|11×12cm・28ページ・605円
あたたかさ ★★★★☆|判型=11×12cmのミニサイズ
あらすじ 聖夜にサンタクロースを待つのがもどかしくなったれいちゃんは、夜の外へ出かけていきます。森のほうで出会ったサンタクロースに、くまのぬいぐるみのことを尋ねますが、忙しそうなサンタクロースは気づきません。
おすすめ 林明子のかわいらしく温かい絵で描かれた、手のひらサイズの絵本です。短いお話なので、寝る前の読み聞かせにも向いています。
『100こめのクリスマス・ケーキ』『サンタさんのいちにち』|長尾玲子
- 刺しゅう絵本
- 小さな判型
- 3冊組の1冊
福音館書店|1995年|ISBN 9784834013368・9784834013382|読んであげるなら3才から|13×14cm・32ページ・各660円
あたたかさ ★★★★☆|刺しゅうの絵|13×14cmの小さな絵本
あらすじ 全編が刺しゅうの絵で描かれた、「クリスマス・イブのおはなし」の絵本です。『100こめのクリスマス・ケーキ』は、イブに100個のケーキを用意するケーキ屋さんの一日。『サンタさんのいちにち』は、届いた手紙を確かめながら贈り物を包み、地図で子どもたちの家を調べるサンタさんとトナカイの一日です。
おすすめ 同じ刺しゅう絵本の3冊組の中の2冊で、1冊ずつ買うこともできます。
『ぐりとぐらのおきゃくさま』|なかがわりえこ 作/やまわきゆりこ 絵
福音館書店|1967年|ISBN 9784834001013|読んであげるなら3才から|1,320円
ドキドキ ★★★★☆|雪の足あとと赤いコートの謎
あらすじ ぐりとぐらが雪の上に大きな足あとを見つけると、それは自分たちの家の玄関まで続いていて、しかも玄関にはまっかなコートが置かれていました。
おすすめ ドキドキしながらたっぷり楽しめる、ぐりとぐらのクリスマスの絵本です。
サンタさんにお返事を書く夜のことも考えているなら、サンタさんへの手紙の返事は、どう書けばいい?が手がかりになります。
クリスマスプレゼントに絵本を選ぶときの3つの目安
12月が近づくと、2歳や3歳のお子さんへのクリスマスプレゼントを何にするか、考える機会が増えます。おもちゃと並べて、たくさんの絵本から選ぶ場合、次の3つが目安になります。他の絵本と見比べるときも、出版社のサイトで最新の情報を確かめておくと安心です。
- 年齢:出版社の対象年齢を、早見表で確かめます。
- 値段:この記事の絵本は、605円の小さな絵本から2,530円の大型しかけ絵本まであります。
- 読む場面:しかけで遊ぶ、笑う、寝る前に読む、のどれを楽しみたいかで選びます。
プレゼントにした絵本は、クリスマス当日だけでなく、12月に入ってから毎晩の読み聞かせにも使えます。祖父母から孫へのプレゼントなら、贈ったあとに「どのお話が好きだった?」と聞くのも楽しみの一つです。
2歳と3歳で、クリスマス絵本の選び方はどう変わる?
出版社の対象年齢は、「1さいから」「2さいから」「3さいから」と本ごとに違います。2歳のお子さんには、しかけや型抜き、擬音など、手や声を使って遊べる絵本がなじみやすく、3歳のお子さんには、サンタさんのお話そのものを楽しむ絵本も選びやすくなります。絵のかわいい絵本、ストーリーをじっくり味わう絵本、夜の読み聞かせにぴったりの絵本と、選び方はさまざまです。同じ年齢でも好みや楽しみ方は違うので、みんなに同じ絵本が合うとは限りません。表紙やしかけを見て、他の絵本と見比べながら、お子さんが手に取った一冊から選ぶのも一つの方法です。
少し先が気になったら、4〜6歳のクリスマス絵本は何を読む?を開いてみてください。
よくある質問
- 2歳の子にクリスマスプレゼントを贈るなら、絵本はどうですか?
-
しかけのある絵本や丈夫なボードブックなら、読み聞かせのあとも手に取って遊べます。『クリスマスのふしぎなはこ』は、小さな箱をのぞくしかけの絵本です。
- しかけ絵本を贈るときに気をつけることは?
-
大型のしかけ絵本は、しかけが破れたり壊れたりすることがあります。小さな子が触るときは、大人がそばで見守ってください。
- 3歳のクリスマスにおすすめの絵本は?
-
『サンタクロースとれいちゃん』『ぐりとぐらのおきゃくさま』『うらがえしサンタ』など、出版社が3歳からとしている絵本があります。早見表で年齢を確かめてみてください。
- クリスマスの意味が伝わる絵本は?
-
『クリスマスのおかいもの』の巻末には、クリスマスの由来の解説が付いています。
- 「クリスマスって なあに?」と聞かれたら、どう答えればいいですか?
-
2歳・3歳のお子さんには、サンタさんが来る日、ツリーを飾る日、ケーキを食べる日と、身近なことからやさしく伝えるとわかりやすくなります。『ピヨピヨ メリークリスマス』のように、飾りつけやケーキ作りを描いた絵本なら、絵を指さしながら、わかりやすくクリスマスの様子を見せられます。
- この記事の絵本は、英語の絵本ですか?
-
いいえ。この記事で紹介した児童書は、日本語で読める絵本です。『メリークリスマス、ペネロペ!』のように海外の作品もありますが、日本語に訳された本を選んでいます。英語の原書ではなく、読み聞かせでそのまま声に出せる本です。
- 読み聞かせで、お子さんがよろこぶコツはありますか?
-
2歳・3歳は、絵をゆっくり見る時間を大切にすると、お話がわかりやすくなります。シンプルな絵の絵本なら、指さしながら「サンタさんはどこかな?」と声をかけてみてください。『ぐりとぐらのおきゃくさま』のように、ゆきの足あとが出てくる場面では、「大きな足あとだね」と話しかけると、お話への興味につながります。素敵な一冊に出会えたら、読み終えたあとも、手に取って眺める時間を残してあげてください。
まとめ:サンタさんを待つ夜に、今年の一冊を
しかけで遊ぶ、笑う、静かに待つ。クリスマスの絵本には、それぞれの楽しみ方があります。お子さんの年齢と、読む場面に合わせて、今年の一冊を選んでみてください。ひとつ前の年をふり返りたくなったら、0歳・1歳のクリスマス絵本は何から選ぶ?も読み返してみてください。少し先の4〜6歳向けのクリスマス絵本は、別の記事でご紹介しています。














